用語集 臨床検査と診察


抗体
外部からの病原体など侵入物質に特異的に結合する蛋白の事で、抗体(antibody:Ab)と言います。しかし、外部から侵入する全ての物に抗体が出来るわけではありません。最初に身体に入り込んだとき、悪さをしそうだと判定した場合には記録をしておき、その物質用の抗体が作られます。
例えばA菌(抗原)に対してA抗体が出来て捕まえますが、他のBやC菌が来ても知らん顔をしています。 捕まえる反応を、抗原抗体反応と言います。

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抗原
語源は「病原菌に対抗(anti)するものを生産する(gen)物質」の意味で、身体の中で抗体を生成させる事が出来る物質を抗原(antigen:Ag)と言います。この抗原により作り出された抗体は、長い間身体に留まり、同じ抗原(病原体)が身体に侵入するとそれを目掛けて反応し、病原体が悪さをするのを制限します。これを抗原抗体反応と言います。
しかし、この反応の結果、アレルギー反応など身体に悪影響を及ぼす事もあります。

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DNA・RNA
生命反応(細胞分裂)で情報を伝える事や伝わる事を遺伝といい、その情報を伝える媒体が遺伝子です。そしてその情報を伝える担い手が染色体です。それを作っている物質が核酸(初めは細胞の中にある酸性の物質として命名された)で、遺伝情報を持っているDNAとDNAの情報をコピーして運んだり、蛋白質を合成したりするRNAがあります。
核酸は「リン酸」と「糖」と「塩基」から出来ています。
この糖は五炭糖のデオキシリボースとリボースで、デオキシリボースを含むものをDNA、リボースを含むものをRNAと言います。

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鑑別検査
複数の症状から、考えられる病気に的をしぼって行う検査のこと。また、可能性のある病気や異常な症状から、可能性の少ないものを除外する検査もあり、これを「スクリーニング検査」といいます。

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遺伝子検査
病原微生物の細胞にある遺伝子(DNA・RNA)の塩基配列を読む事により、その病原体の有無を判定する方法が用いられます。感染症の領域では、PCR法という方法が主流で、少ない細胞からDNAを増殖させるという画期的な技術が用いられています。

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早期発見
火事のように「ボヤ」の内に見つける事と同じです。ほとんどの病気は、早く見つけられると十分な処置が可能と言われています。感染症には、一旦感染すると排除しきれないHIVなど致命的な病気もありますが、それでも早期発見により発病を遅らせる処置など、医療技術に期待が持たれます。また、早期発見も大事ですが、そのようにならないための心構えや生活改善も大切です。それを予防と言います。

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早期治療
火事のように「ボヤ」の内で消火する事と同じです。早期発見に対する早期処置(治療)で、早期発見が遅れ病状が進んでいる場合は、即治療、即入院となり、延々と病気と付き合うことになります。早期発見以前の予防と同じように、治療とは言いませんが将来生活する上で身体的に不都合になりそうな部分を、早期予防のために処置をする事があります。
また、火事の消火と同様に、病気の処置も中途半端にすると再度燃え上がる(再発する)事があります。

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凝集反応(ぎょうしゅうはんのう)
病原体そのもの(抗原)と、抗原に対して作られた抗体が反応すると、抗原1個に対し抗体1個がくっついたものが沢山でき、かたまり(凝集像)として肉眼で見る事が出来ます。
抗原と抗体が反応する事を抗原抗体反応といい、その副産物である凝集状態を凝集反応と言っています。

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